
資生堂には「資生堂書体」と呼ばれる、商品や広告などを彩る独自の書体があります。歴代のデザイナーたちによって描かれ、磨かれ続けてきたこの書体の独自性と美しさを、日本の伝統的なふろしきで表現しました。
繊細な色と大胆な文字を、伝統的な京都の友禅染で表現しています。資生堂書体と京友禅という二つの伝統を組み合わせて、日本ならではの商品としてデザインしました。文字違いで「美」「あそびましょ」「つらつらつばき」がありますが、物を包んでみると、文字は意味を超えて、抽象化された美しい模様として生まれ変わります。
ふろしきの色は、繊細なトーンの「白」「桜色」「薄藤」の3色。物を包んだときにふわっとした軽さが感じられるようデザインしています。ふろしきを包むパッケージは一枚の紙でできており、人の手で一枚ずつ折られています。機械にはできない日本的な繊細さにこだわりました。
このふろしきで、資生堂書体の美しさ、オリジナリティーを伝えられれば嬉しいです。さまざまな包み方を試して、文字の現れ方が変わるのを楽しんでいただけたらと思います。(村田一平)
資生堂書体スペシャルムービー