SHISEIDO ZEN SECRET BLOOM Eau De Parfume Intense パッケージ(2012年秋冬発売 海外限定品)

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1964年 薄希英氏がイラストレーションを手がけたパッケージ

高台寺の蒔絵をベースとしたデザイン

フレグランス・ブランド「ZEN」の2012年秋冬発売 海外限定品のパッケージデザインです。「ZEN」は1964年にスタートした歴史あるブランドで、今回は資生堂の140周年にあたる年に制作した商品だったこともあり、過去からの資産を受け継ぐようなデザインを考案しました。大胆にあしらった花のモチーフは、初代の「ZEN」にインスパイアを受け、高台寺の蒔絵の秋草という歴史的な意匠をベースとしています。これを現代的なデザインによみがえらせるべく、ゴールドとブラックの2色を鮮やかに織り交ぜながら、パッケージの中で神秘的な花が咲き誇るような世界を表現しました。テーマは「シークレット・ブルーム」。真夜中に咲くミステリアスな花々をイメージしています。

80歳の現役イラストレーターが活躍

花のモチーフは、80歳のイラストレーターの薄希英さんに制作していただきました。現在も現役で活躍されている方ですが、今回のイラストレーションをお願いした際、薄さんが初代「ZEN」を手がけられていたことを知りました。彼の職人技とも言える、繊細で華やかな装飾は目を見張るものがありますし、過去のデザインを復刻するにあたって、これ以上ない描き手でした。完成したイラストレーションは、フタの側面とボトルの上面部分にプリントしています。360度どこから見ても美しく映えるように、容器ならではの模様の入れ方にこだわりました。当初は四面全部に意匠を入れることも検討しましたが、最終的には一面だけに入れることで、キャップのリフレクションにより無限の広がりを感じる効果を出せました。

イラストレーター 薄希英氏(プレスキットより)
鏡面のリフレクション効果を生かしたパッケージ

美の哲学を継承しながら、新しい美を生み出す

通常品の「ZEN」のデザインは抽象的でシンプルなので、ここまで具象的なモチーフを入れることに初めは不安がありました。ブランドのミニマルな方向性を考えると、かなり思い切ったチャレンジだったと思います。でもいざ試作をしてみると、自分でも思いのよらないゴールドのリフレクションの効果があり、社内でも盛り上がりました。リリース後も海外の雑誌などにいくつも取り上げてもらえるなど、とてもいい反響が得られたんです。過去に学び、継承しながらも、常に新しい美を提供していくのが資生堂のポリシー。時代と共に更新しながら、常に新しく、美しいものを作っていきたいと思っています。(長崎佑香)

Award

「日本パッケージデザイン大賞2013」銅賞受賞

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