若者が憧れる「余裕のある大人男性」像をマニュアル提案する、「uno」の新パッケージ

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デザイン資産である「シンプル&スマート」はそのままに多面性と自信をプラス

----男性用化粧品ブランドとして根強い人気を誇る「uno」ですが、今回のパッケージリニューアルにあたって最も大きく変わった点はどこなのでしょうか。

平岡:「シンプル&スマート」をテーマに、最近では若年層に向けてアピールしてきたunoですが、ここ数年は競合商品との差別化がなくなり、uno独自のブランドカラーが見えにくくなってきたという課題がありました。そこで、ターゲットを明確にし、uno本来の価値を再定義するブランディングを展開しました。

----unoではリニューアルごとにキャッチコピーをつくってきたそうですね。今回のブランドターゲットの属性はどのように考えられたのでしょうか。

平岡:自分を大人っぽくスマートに演出したいと思う世代をブランドターゲットにしてきましたが、世代対象を20〜30代前半にまで絞り込みました。これまで、1992年の「自由な男」、1997年の「シンプルな男」、そして2009年には「さりげなくスマートな男」など、その時代の男性像を捉え、パッケージも変遷してきました。そして今、リサーチや打ち合わせを重ねて浮かび上がってきたキーワードは「余裕のある大人の男性」。クリエイティブコンセプトである「シンプル&スマート」はそのままに、多面性と大人の自信を持ち合わせたイメージを打ち出し、ブランドの核を再構築しようと考えたんです。

1992年のブランドデビューは「自由な男」がテーマ
「FOG BAR」のロゴが入った2009年のパッケージはグッドデザイン賞を受賞

大人への進化をサポートするためのマニュアルをデザイン

切り口を変えて多くのアイデアを提案したHOW TO表も日本語、英語で印象が大きく変わる

----出てきたキーワードから、どんなデザインを設計していかれたのでしょうか。

平岡:「余裕のある大人ってなんだろう?」というテーマから、はじめはざっくばらんにデザインを進めて、大体50案くらいのデザインラフを提案しました。シンプルにタイポグラフィだけで勝負するもの、モノクロや幾何学的なもの、そして2色のコントラストが象徴的に混じり合うハイブリッド感漂うグラフィックものなど、とにかくアイデアを拡散していったんです。

----50案とは相当な量ですね。今までのunoのイメージにはないグラフィック、ブラックパッケージやロゴがとても印象的です。

平岡:最近の若者は、学ぶことに積極的で、将来を考えて今のライフスタイルを大事にする風潮があるということが打ち合わせを重ねてからわかってきました。そこから、「A Manual to be Gentlemen」と題して、unoが提案する大人への進化をサポートするためのマニュアルをパッケージに込めるアイデアが採用されました。さらにスタイリングイメージを記載したHOW TOをつくり、それらのテキストをグラフィカルに処理していったんです。

大量生産の商品に、デザインの想いを込める

----デザインアイデアを商品化するにあたって、何か課題はありましたか。

平岡:unoは年間100万個以上も販売されるマス商品なので、大量生産とのバランスを考慮する必要はありました。工場で生産する条件を踏まえて色々と思考錯誤し、マス商品でありながら、デザインの想いを落としこんでいくのはチャレンジングな試みでもあります。その条件の中で工場担当者と新しいことを生み出していくのもインハウスデザイナーの楽しさでもあるかもしれませんね。

----そのほか、デザイン面でのこだわりを教えてください。

平岡:最終的にクリアブラックを基調としたシンプルなデザインに白いロゴで、unoが生まれた当初の王道感を演出しました。また、ワックスの容器では店頭での存在感を増すためにスタッキングしやすい容器にするなどの細かいアップデートも加えています。昨秋にはuno愛用者と親和性の高いスターウォーズとのコラボレーションなども展開されましたが、今後もバージョンアップを重ねながら、ストレートにブランドの核を伝えていきたいと思っています。

Credits
Shiseido Creative Division
CD
山本 コージ
AD/D
平岡 好泰
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